2013年01月17日

アカデミックポストについて思うこと〜任期付き助教の転職

このブログでは、アカデミックの世界を諦めて民間に転職した任期付き助教がこの世界で感じたことを書いています。

諦めたのですから、所詮負け犬の遠吠えです。こんな考え方だから成功しなかったんだ!、と言うことは重々承知です。

中には「そんな考え方の奴が転職してもどうせ転職先でも失敗する」と言われる方もいると思います。
でも、これまでの記事で書いてきたように自分はもうそのような失敗はしない決意があります。
助教になって7年間で得たものは、その決意だけです。
そして、たまたまネットで見つけた大阪大学理学部物理学科の小川哲生先生のポスドクメモや研究室運営方針を拝見し、自分の甘さを認識し、これからは新たな決意を持って転職先で頑張っていこうと思っている次第です。

「ポスドクメモ」
「小川研運営方針」
「アドミッションポリシー」

↑これは是非ポスドクや任期付き助教、博士課程の学生に読んでほしいです。
ちなみに僕は小川先生とは全く面識もなく、研究分野も全く接点もありません。なのでもしここに掲載することで関係者の方々にご迷惑をおかけしてしまいましたら恐縮です。


さて、任期付き助教から企業に転職が決まって以来、今まで僕が接してきた研究者たちのことを思い出していました。

大学研究者(助教、講師、准教授、教授・・・任期付き無し問わず)やポスドク、企業の研究者、博士課程の学生など・・・。

まだ僕が博士課程の学生だったときは、助教に着任したてだった時は、

「なんでこんな業績の人がパーマネントを持っているんだろう?」

とか、

「なんでこんなレベルの低い研究でパーマネントの職につけたのだろう?」

と、いつも疑問に思っていました。

以前の記事でも書きましたが、

・根拠のない(間違った、正確さに欠ける)手法を分野の人間が理解できないのをいいことに、重投稿しまくって業績を稼いだ現ラボの前助手の話し

・論文を全く書いていないのに所属プロジェクトのおかげで科研費をもらい続けている前ラボの先輩ポスドク

・業績がほとんどないのに教授の一本釣りで准教授になった前ラボの先輩ドクター

などがいい例です。

それ以外にも、業績が全くないのに研究室の力でDCやPDをもらえている学生もたくさんいるだろうし、素晴らしい業績があっても任期付きの職を転々としている人もたくさんいると思います。

僕はずっと、「なんでこうも納得できないことばかりなのだろう?」と思い続けていました。
自分がまだアカデミックポストを目指している身だったら、「嫉妬乙」と言われて片づけられても仕方がないでしょう。

ですが、現在は転職も決まって、アカデミックポストには全く未練もなく、誰がどんなポストに就こうが関係ない立場になったのですが、それでもこの問題に関しては未だに納得仕切れていません。

つまり、これは嫉妬とかそういう問題じゃないのです。

あえて言えば"心配"でしょうか。

これからもたくさん研究の道に進む人が出てくるだろうし、たくさん優秀な研究者が生まれてくると思います。

でも、そういう人がアカデミックポストの現状を目の当たりにして、自分と同じように、

「なんであんな業績でポストについてるの?」
とか
「なんでこの程度の研究内容でポストについてるの」
とか
「なんで論文全然書いてないのに科研費やら学振やらが当たるの?」

などと憤ってほしくない。しかもそうやって憤ったところで周りからは「嫉妬乙」と言われる。
そうやって性格が歪んだり、日本は終わったと思って安易に海外に行ったりしてほしくないのです。

僕自身、助教時代に研究から離れて色々な人との交流が持てたのが本当に運が良かったです。
現ラボの教授は研究も教育も全くしない人だったけど、そうやって色々な人との接点を作ってくれたことにはとても感謝しています。また、研究以外にも趣味等を通じて様々な人達と人間関係を築いていくなかで色々なことに気づかされました。

自分自身にとっての幸せとは一体何なのか?
今の自分が他人を幸せにすることができるのか?
自分にできることはアカデミックの世界にしかないのか?

普通の社会人だったら、当たり前に考える様なことかもしれませんが(ってか普通は大学生の時にこういうことで悩むのが普通)。

まとまりのない話になってしまいましたが、少しでもアカデミックの世界からモヤモヤした問題がなくなり、これからこの世界に進もうとする研究者が安心して研究して行けるような、そして僕のようにちゃんと見切りをつけて次に進めるような、そんな環境ができればいいな、と思います。

でも、本当にどうしたらいいんでしょうね・・・。
これからも僕の思う所を色々書いて行きたいと思います。


posted by ノルマン at 15:20| Comment(0) | ポスドク・オーバードクター問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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